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My Best Movies of 2009

2009年に鑑賞した本数は、152本(日本公開作品110本、未公開作品42本) でした。
2008年の鑑賞本数は80本でしたから、ほぼ2倍になってますねー。
見たいと思った作品はほとんどカバーできているので、2010年も150本程度が目標かな。
ベスト1〜4までしか、個別記事を書けていないのは情けないのですが・・・。
2010年は頑張る!

 1.グラン・トリノ(Gran Torino)クリント・イーストウッド監督


 
   個別記事参照 → 

2.母なる証明(MOTHER)ポン・ジュノ監督


 
 個別記事参照 → 

3.チェ 28歳の革命(The Argentine)、チェ 39歳別れの手紙 (Guerrila)
スティーブン・ソダーバーグ監督 



  個別記事参照 →   

 4.レスラー(The Wrestler) ダーレン・アロノフスキー監督


 
 個別記事参照 → 

 5.イングロリアス・バスターズ (Inglourious Basterds)
クエンティン・タランティーノ監督



血沸き肉踊る。これこそ映画の醍醐味ー。
復讐、絶対悪の敵、銀幕に映える華やかな女優、そして過去の映画に対する溢れんばかりの愛情!
いろんな要素がてんこもりで、なんと贅沢で興奮する映画なんだろうか。
第1章と地下の酒場シークエンス、会話だけでじりじりと緊張感を演出する手腕に痺れた。
四ヶ国語を駆使し、粘着質ないやーな大佐を演じたクリストフ・ヴァルツに惚れ惚れ。

6.愛のむきだし 園子温監督


4時間半という長さを感じられないくらい、心奪われ。
いつも刺激されない感情が、がしがしと揺さぶられた。私もむきださねばと。
新興宗教、盗撮、同性愛、子供への虐待など、ヘビーな話題を盛り込みつつも
全編を貫くのが純愛っていうのが泣かせるし、不思議なほど清々しい後味だった。
アクションシーンも痛快だったし、若手俳優陣の熱演も素晴らしかった。

7.リミッツ・オブ・コントロール (The Limits of Control) ジム・ジャームッシュ監督

 

ため息がでた。 映像のひとつひとつが、アートのように美しく見ていて全然あきない。
大好きなスペインを舞台にしたロード・ムービーというところもツボ。
役者も音楽もあまりにもクールで、クラクラしたよ。
台詞はあんまりなく、あっても抽象的でよくわからないけれど、
想像力を駆使し、主観で自由に楽しめるのがいいじゃない。
一見シンプルではあるのだけれど、観る人それぞれの解釈でその魅力は無限大に拡がる。
こういう映画を見られるのであれば『人生は生きる価値がある』と私は思うよ。

8.ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー(Hellboy :The Golden Army)
ギレルモ・デル・トロ監督

 

キモ可愛いクリチャーがいっぱい! 歯の妖精(?)と巨大豆の木の精も!
ギレルモ・デル・トロがつくりあげる世界は陰がかもしだす美しさに満ちている。
強烈に惹かれます。グロテスクぎりぎりなんだけれど、本当に美しいぴかぴか(新しい)
主要キャラも異形のモンスターでありながら、なんと愛らしいのでしょうか。
切ない恋心を抱えてエイブとヘルボーイがビール飲みながら歌っちゃうのが
バリー・マニロウの「CAN’T SMILE WITHOUT YOU」なんだもん!
アクションシーンも、迫力あってずっとわくわくしっぱなしだった! 

9.ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式(Death at a Funeral)フランク・オズ監督



今年一番笑って最後にはホロリときた愛すべき映画。
フランク・オズ監督作品。(ヨーダ!!)
お葬式に集った個性的な家族、親戚、友人たちが、
それぞれ勝手なことをやりはじめ・・・。
棺桶に父親じゃない遺体がはいっていたオープニングから笑いっぱなしだった。
お葬式なんておよそ笑いに似つかわしくないシチュエーションだから、
余計可笑しさは増幅する。排泄ネタであんなに笑えるとはー。
収拾をつけようとする喪主の気弱な兄が、どんどんカラ回りしちゃうところも
気の毒やら可笑しいやらで。
でも、ただのドタバタ喜劇ではなく、ブラックな笑いも織り交ぜてあるところが好み。
しかも、まさかラストで泣かされるとはねー。

10. あんにょん由美香 松江哲明監督



34歳で急逝した女優林由美香さんを追ったロード・ムービー風ドキュメンタリー。
彼女のプライベートな映像は一切でてこなくて、
出演した作品の映像や、一緒に映画の仕事をしていた人たちの話により
彼女がどういう人だったのか、彼女を知らなくても不思議とだんだんみえてくる。
映画の仕事をとても愛していた女性なんだろうなと思う。
どんな小さな仕事でも、力抜くことなく、監督が望むのであれば、
いかなる要求であろうとさらりと受け入れ、表現する。
(実録不倫自転車旅行は、すごいわ・・・。)
彼女のことを語る男性は一様に
「母親に見捨てられた小さな子供」のような表情を浮かべていたのが印象的。
「・・・あんな女、いねぇよな。」 なんてポツリと呟いたり。
「誰かが記憶している限り、人は亡くならない。」という言葉が沁みた。

11. クリーン(Clean) オリヴィエ・アサイヤス監督



『夏時間の庭』もよかったのですが、私はこちらを。
ジャンキー女を演じるマギー・チャンがよかった。
かなり自分勝手で共感できない女なのだけれど、つまづき、ぶつかり、
悪態をつきながらも息子のためにちょっとずつ再生しようとする姿がリアルで、
次第に応援したくなった。
ようやくひとつのきっかけをつかんだ時に、
彼女がみた眼下に広がる風景の美しさといったら。
息を呑んだ。ふんばり続けたからこそ見える景色。

12. エレジー(ELEGY) イザベル・コイシェ監督



若くて美しい娘と初老の男。「むきだせない大人」のための上質な恋愛映画。
経験も年齢も重ねると先が想像ついてしまい、
相手と向きあうことが怖くなるって痛いほどわかるわ。
一度離れてしまった二人の距離が、「死」を意識することで立場が変わり、
再び静かに寄り添えるようになるラストは、静謐で、切なくて、胸が締めつけられた。
映像や音楽もとても素敵で、コイシェ監督作品はかなり自分は好きなのだと、
再認識した映画でもありました。



前記事と3位を変えちゃいました。
「レスラー」も僅差なのですが、冷静に考えるとやっぱり「チェ」かなーと思ったので。
不器用なまでに自分の思うところを貫きとおす生き様を「うぉりゃー!」と
見せられた作品が上位に多いですね。

以下、雑感。

それほど本数は多くないものの、見た韓国映画が全てが面白く、
レベルが高いと思った年でした。
「映画は映画だ」「チェイサー」「母なる証明」「牛の鈴音」また、
もうじき公開の「息もできない」や、映画祭で見た「キング・コングを持ち上げる」なども。

そして、ドキュメンタリー映画も豊作揃いだったですねー。
「あんにょん由美香」はもちろん「ライブテープ」も素晴らしかった松江監督作品は、
これからも観ていきたいです。
「マン・オン・ワイヤー」「アンヴィル」「アニエスの浜辺」
「ファイティング・シェフ」 「マラドーナ!」もよかったなー。

そして、エポックメイキイグな作品だと思ったのが「アバター」。
(そういえば、私の3D映像初体験は、
USJのアトラクション「ターミネーター供。D」なのですが、
その映像もジェームス・キャメロン監督でした。その時もかなりびっくりしたっけな。)
あの臨場感は鳥肌もので、実際、パンドラという惑星に本当にいるかのようで・・・。
この作品の成功で、3D映画はどんどん増えるのでしょうね。
眼精疲労の蓄積はつらいけど。

また、2009年は前年より映画祭に足を運び、
好きだなーと思える作品が多かったのも嬉しく。
未公開作品なので上記には挙げませんでしたが、番外編として別途書きます!

2009年の映画をふりかえる

ひさびさのブログ更新なり。
空中キャンプさん主催の「2009年の映画をふりかえる」に初参加です!http://d.hatena.ne.jp/zoot32/


1. 名前(id、もしくはテキトーな名前)/性別
  Minita/女

2. 2009年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください

 『グラン・トリノ』
 『母なる証明』
 『レスラー』

3. 2で選んだ映画のなかで、印象に残っている場面をひとつ教えてください

 『母なる証明』 母が忍び込んだ部屋の中で、倒したペットボトルの水がゆっくり流れるシーン。
 最高にスリリング!

4. 今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか

 20世紀最後の英雄、チェ・ゲバラを演じたベニチオ・デル・トロ。どこまでもついていくよ!
 (『チェ 28歳の革命』 『チェ 39歳別れの手紙』)

5. ひとことコメント
 好きな映画がいっぱいありすぎて選ぶのが大変だったのですが、エンドロールが終わるまで力が抜けて席がたてなかったほど、ディープインパクトを与えてくれた3本を最終的に選びました!

『母なる証明』


好き度:★★★★★

「Mother」
ある田舎町で起こった殺人事件の容疑者とされた一人息子トジュン(ウォンビン)の
無実を証明するために、真犯人探しに奔走する母親(キム・ヘジャ)を描く。

ポン・ジュノの天才なる証明。

計算され尽くした演出に魅せられ、最初から最後まで130分、スクリーンに釘付けだった。
犯人探しのくだりはサスペンスフルで、エンターテイメントとしても楽しめ、
同時に「母親」という生き物を徹底的に描く。
どのカットも無駄がなく、それとなく張られた伏線が見事に最後に収斂される。
なんという完璧さ。凄い映画だった。
見た直後は★4かなと感じたけれど、見てから1週間ぐらいこの映画のことが
頭から離れなかったので★5にしてみた。

オープニング。
枯野原で、音楽にあわせて奇妙に体を揺らし踊る母親の姿。
放心したかのような空ろな表情。これで一気に心つかまれた。

ざくざくと薬草を切る音。手元より外にいる息子が気になって気もそぞろな母。
見ている私は、いつ母親の指がざっくりいくかわからなくてずっとドキドキしていた。
そして、唐突に息子が車にはねられる。
と同時に、お約束のように指を切る。しかしそれもいとわず、脱兎のように飛び出す母。

このシークエンスだけで、母親がいかに息子を溺愛しているかがわかる。

息子は外見は大人だが、精神は少年のまま成長が止まっていて、母親はほうっておけない。
その純粋なくりっとした目は、母のそれとよく似ている。
「目がそっくりね」それが母の自慢なのだ。

目にいれても痛くないほどの息子が突如、殺人事件の犯人として逮捕される。
「息子が人を殺せるはずがない」
息子の無実を信じ、真犯人を探すためにやみくもにつきすすむ母。

疑わしい人物が次々に現れ、それを追っていき、
真実にたどりつくまでの過程は緊張の連続だった。

特に面白いと思ったのは液体がゆっくり流れるシーンが度々繰り返されるところ。

立小便をする息子のそばで、母親が流れる小便を見つめるシーン。
忍び込んだ息子の友人の部屋から逃げ出す時に、ペットボトルを倒し、
寝ている友人の指先に、水がゆっくり流れるシーン。
それらは血を連想させ、クライマックスにつながる。

母親を演じたキム・ヘジャの演技は、鬼気せまるものがあり、
冷静にみれば、狂気とも思えるその行動の数々を、
「母という生き物はこういものかもしれない」と、強引に納得させられてしまうのだ。

息子に対する愛情だけではなく、
息子をだました友人に対しても、「おなか、へってない?」と食べ物の心配をする。
そして、容疑者として逮捕された、自分の息子と同じ知的障害者の青年に対し、
「あなた、お母さんはいるの?」と涙を流す。

そして、トジュンを演じたウォンビンも素晴らしかった。
純粋なガラス玉のような眼は美しいが、まったく感情が読み取れないのだもの。
面会に来た母親に対し、彼女が忘れたかった過去を突然思い出し、
片目を隠しながら言うシーンは、怖かった。
そして、最後に母親に針を差し出すシーン。
彼は全て知っているのか?それとも、知らないのか?
母親もわからずいたたまれなくなるほど
その表情には、なんの感情の揺れもみえず、観客は想像するしかない。実に見事!

そして、ラストシーン。オープニングはここに通じるのか!と。

逆光の中、一心不乱にゆらゆらと踊る母親の姿。
メランコリックな音楽が、途中で転調した瞬間に涙がでた。
一切を背負い、これからも母親として生きていくしかない。

その人生に胸が締めつけられる。
この踊るシーンは、「歩いても歩いても」で、蝶を追う樹木希林ともかぶり。

何もかも忘れられるツボが本当にあるといい・・・・。

母親の業の深さを、生々しく見せつけられ、窒息しそうになりながらも
この映画に囚われて、しばし、気持ちが戻らなかった。
ポン・ジュノ監督作品は、これからも楽しみですねー!

『キャデラック・レコード〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜』


好き度:★★★★☆
「CADILLAC RECORDS」
1950年代のシカゴ。今日のアメリカ音楽の礎を築いた伝説のレコード・レーベル、
チェス・レコードと所属するミュージシャン達の栄光と衰退を描く。

白人や黒人のミュージシャンの区別なく、素敵な音楽をあたりまえに楽しめる時代に生きる私なので
黒人が音楽業界で表舞台に立っていない時代があったというのが、信じられないほど。

だから、農夫であったマディが畑で口ずさんでいたブルースが、
レコードとなり、ラジオから流れ多くの黒人の人々に知られることになり、
次第に黒人と白人の区別なく人々を魅了していく過程に、とても感動をおぼえる。

同じライブ会場の中でも、白人と黒人のエリアの間にはロープで仕切られているのだけれど
チャック・ベリーのノリノリの音楽を聴いた聴衆が興奮して、ロープを超え、
人種関係なくみんなが踊りまくるシーンにも同様に興奮したなあ。

マディ・ウォーターズ、リトル・ウォルター、ハウリン・ウルフ、チャック・ベリー、エタ・ジェームス

埋もれかけていた才能ある彼らを見出したのが、白人のレナード・チェスであったことが興味ぶかい。
まだ人種差別が根強い時代に彼らを家族のように扱い、売れると成功の証としてキャデラックを与える。
どちらも契約という意識が薄く、どんぶり勘定だったりするのが、後に確執のもととなるのだけれど。

こうして一世を風靡したチェス・レコードのミュージシャン達。
彼らの音楽は、形を変えて、今なお現代の音楽の中に息づいている。
ローリング・ストーンズの名前って、マディ・ウォーターズの曲からとったというトリビアネタもあり。

多くのミュージシャンが登場し、
皆の波乱万丈な人生(栄光から酒・クスリ・女で転落!)を駆け足でみせていたので、
特定の人物をじっくり描く人間ドラマをもっと見たい気もしたけれど、
(今回語り部であったウィリー・ディクソンが主役の映画が見たいな〜。)
今聴いても色褪せていない素晴らしい歌の数々に酔いしれるだけでも、十分満足できる映画だった。

何より驚いたのが、今回全員が歌の吹替えなしだったということ。
マディ役のジェフリー・ライトや、ハウリン・ウルフ役のイーモン・ウォーカーなんて、
歌手じゃないのに、びっくりするほど素敵なパフォーマンスだった!!

エタ・ジェームス役のビヨンセが涙をためながら、去り行くチェスを思って歌う
「I WOULD RATHER TO GO」は素晴らしくよかったしね。

当時の人たちが、新しい音楽にいかに熱狂したことか!
その熱を追体験できてしまうのだから、やっぱりこういう映画は大好きなのだ

第22回東京国際映画祭!

 今年もこの季節がやってまいりました!自分用メモとして、鑑賞スケジュール整理!
しかし、『プレシャス!』が上映中止になったのは本当に残念・・・。

そういえば昨年の東京国際映画祭で私が一番楽しんだ作品が、もうじき一般公開される。
「ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男」
二本立てでPart1 ノワール編、Part2 ルージュ編だそう。しかし、タイトル長すぎ・・・。
おそらく、ジョニー・デップ主演の「パブリック・エナミー」とかぶるからだと思われますが
ヴァンサン・カッセル主演こちらのほうが面白いと思う!  昨年の記事はコチラ。 ☆

17日(土)
13:40   ストーリーズ ★
17:30  オーシャンズ

18日(日)
15:10 イニスフリー
17:25  二つのロザリオ ★
21:30  激情

19日(月)
18:20 台北に舞う雪
21:20  ライブテープ

21日(水)
18:20 ロード、ムービー
20:30 タンゴ・シンガー

22日(木)
21:10 イースタン・プレイ

23日(金)
20:55  ハポン

24日(土)
17:40 静かな光 ★
21:15 エイト・タイムズ・アップ

銀座鳥繁@銀座六丁目

 

金曜日の夜、友人たちと夕食。 コチラ

一時帰国した友人の旦那(フランス人)のリクエストが、「焼き鳥」だったので。
普通の焼き鳥やより、銀座プライスなので、若干高めでしたが、
オオバコでいい感じにガヤガヤしていて、忙しそうなのですが、接客も行き届いていて
焼き鳥の味はいうまでもなく美味で。さすが、創業70周年〜!

手羽先とつくねが特に絶品!!ぼんぼちや合鴨もジューシー。
そして、こちらの名物のシメのドライカレー&鶏スープがまた美味しいのだ。

だけど、フランス人の彼が一番食べたかったのは
チーズがはさんである焼き鳥だったらしい・・・・ (そういうのは、ないお店だったわ・・・)

その後は、東京の夜景が見たいということで、六本木ヒルズの展望台へ。
初めて行きましたが、50階から見下ろす一面まばゆいばかりの東京の夜景
しかも、水族館スペースには、魚が泳いでいる水槽がライトアップされて、
かなりロマンチックなのよ〜
二人の世界にどっぷり浸る、男女比率が限りなく1:1に近い、金曜日の夜・・・・。

パリには高層ビルがそんなにないので、都会の夜景は非常に珍しいらしく、
かなり気に入ってもらえたみたいでした〜。よかった、よかった。

その後、また飲み。そして、終電逃す・・・・

『ディア・ドクター』


好き度:★★★★☆
かつては無医村であった山間の小さな村で、「神様よりも仏様よりもありがたい」と
村人から絶大なる信頼をよせられていた医師、伊野(笑福亭鶴瓶)が突然失踪する。
刑事たちによる事件の捜査がすすむにつれ、彼が隠していた嘘が徐々に明らかに・・・。

前作「ゆれる」が非常に素晴らしかった西川監督、待望の新作。
「ゆれる」の時ほど鮮烈さを感じなかったけれども、
人間の心の澱を丁寧にすくうように紡がれる人間ドラマは、
今回も見応えがあり、最後までひきつけられた。

主役に抜擢された鶴瓶は実に面白いキャラクターだと思う。
トーク番組を見ると、涙もろく情にあつい普通の人のいいおっさんのようだけれども、
演技になると見方によっては、善人にも、悪人にもみえるし、
笑っているようでどこか悲しそうに見え、泣いていてもどこか可笑しさを感じさせる。
黒か、白かの二者択一では、語ることのできない伊野にはぴったりのキャスティングだったと思う。
脇役は香川照之や余貴美子など説得力ある演技をして光っていたし。手堅いな〜。

「以前から怪しいなとは思っていたんですよね〜。」
“神様”のように持ち上げていた村人たちの、手のひらを返したような反応。
普通の人々の薄情さがサラリと描かれる巧さにニヤニヤしてしまう。

伊野と相馬(瑛太)の食い違う会話は、一番印象的なシーン。
可笑しくて笑いながらも切なかった。

期待されたら、できるだけそれに応えたい。
ひとつ、うまくいけば次も頑張ろうと思う。
そうやって、球がどんどん飛んでくれば、打ち返し続けるだろう、私だって。

ラストシーン。かづ子(八千草薫)を心配して現れる伊野。そして微笑みを交わす二人。
私は彼を責められるかな・・・・。

『バーダー・マインホフ 理想の果てに』


好き度:★★★★☆
「Der Baader Meinhof Komplex」
1960年代後半から1970年代にかけて、極左地下組織として世の中を震撼させた
ドイツ赤軍(RAF)の10年間の軌跡。

今年度アカデミー賞外国映画賞にドイツ代表としてノミネートされた本作品。
実話を基にした150分にもわたる力作で、私は「おくりびと」より見応えのあるこちらのほうが好み。

冒頭、反米学生デモが暴動にかわり、
警察によって武力弾圧をうけるシーンは、実際その場にいるかのような臨場感あふれるもので、
音楽も盛り上がり、やけに床が揺れるな〜、低音が響いてるのか?と思ったら地震だったよ!
かなり大きかったと思ったのですが、だれも動じず上映続行・・・。
いや〜、私もう少し揺れが続いていたら逃げ出す勢いでしたよ。怖かった(涙)

ベトナム戦争を始めたアメリカ帝国主義に反発し、
犠牲になっている人々を解放しようと自分達の信念を実現するべく行動しようとする若者達。
間違った体制を自分達の手で変えたい。そんな一種の熱につつまれていた時代だったんだね。
ドイツの場合は、ナチスの暴走を許した悔恨の念が、さらに彼らを突き動かす原動力となる。
「不条理な出来事に対して、断固抗議し、行動にうつさなければならない。」
血気盛んなグループのリーダー、アンドレス・バーダー(モーリッツ・ブライブトロイ)、
彼の恋人のグドルン・エンスリン(ヨハンナ・ヴォカレク)が、血の通った演技でとてもよかった。
彼らが語る理想は、確かに青臭いのだけれども、
正論である部分もあり、全否定はできないんだよね。
社会を変える必要があると感じていたジャーナリストである
ウルリケ・マインホフ(マルティナ・ゲデック)も、グループに身を投じることになる。

ここから彼らが起こす反社会的行動の数々が怒涛のように描かれる。
銀行強盗、誘拐、爆弾テロ・・・・。
ただ情熱のおもむくままにバーダー達が起こす行動に、
マインホフがジャーナリストのスキルをもって、理論や思想を世間にむけて発信し、
それらの行動に意味を与える。
彼らの暴力的アプローチには共感を持つことはできないのだけれども、
何かに突き動かされるように破壊的行動を繰り返す彼らから目が離せなくなる。
一体、彼らが目指すもの、行き着く先はどこなのかと・・・・。
最初はうまくいっていたが、主要メンバーの逮捕から徐々に歯車が狂いはじめ、
当初描いていた理想とは、RAFの行動はかけ離れていき、破滅へ向かうことになるのだが。

体制側に反抗する一手段として、時として武力闘争が必要なこともあるかもしれないが、
手段ではなく、それ自体が目的となってしまった彼らの暴走にはやはり感情移入はできない。
監督は彼らをヒーローのように扱うことなく、
あくまでもおこった事実を冷静な視点で描ききっているからだと思うが、
自分の命を賭け、無謀なテロ行為に身を投じていくのは彼らの自己陶酔にしかみえないのだ。
大衆の賛同を得て巻き込むことにより、社会の変革への大きな流れをつくり
体制を変えていくのが革命のはずなのに・・・。
最終的に当初の理想とはかけはなれたところで、破滅していった彼らの末路にため息をつく。
と同時に、彼らがあの時代に放った凄まじいエネルギーにどこか惹かれるのだ。

いぶし銀のさすがの演技をみせたブルーノ・ガンツ演じる刑事庁長官が呟く台詞が心に響く。
「賛同するわけではない。だが、我々は、彼らの動機を理解しなければならない。」

最近、「愛を読むひと」「セントアンナの奇跡」「縞模様のパジャマの少年」と、
ドイツの歴史に触れる映画を見ることが多かったのだけれど、この作品が一番好きだな。

「FBB復活 ガース柳下&ウェイン町山」&「町山智弘のアメリカ映画特電」ライブ!

先月、新宿LOFT/PLUS ONEにトークイベントなるものに初めて行きました
普段、PODCASTで愛聴している映画評論家の町山さんの

生の話が聞けるということでワクワク!
あまり大々的に告知はされていなかったし、前売り券も発売されていなかったのですが、
当日は立ち見がでるほどの大盛況!さすが人気者なんだね。圧倒的に男性が多かったです。
4時間にもわたる内容の濃い熱いトークでした!

めちゃめちゃ面白かったです!

以下内容を・・・・。

◆「漫画実話ナックルズ」の公開インタビュー◆

トークイベントの前に、インタビューがはいっていたらしいのだけれども、
「雑誌のインタビューってどういう風にやるのか、みんな見たことないでしょ〜。」

といって わざわざ壇上でやってくれたのでした(笑)
町山さんの最近注目の漫画はヤングマガジンの「喧嘩商売」だそうです!
本が売れない出版業界は今後、どうしていけば・・・?との質問に、
「大手出版社の編集者を実力第一の歩合制にすればいいんだよ。

だいたいあいつらは給料もらいすぎだ!」
と、話しているうちに徐々に怒りがヒートアップしたようで(笑)
なんかね、ろくな仕事をしていないのに年収が1000万円超な編集者が多々いるらしく
かたや作家は、一部のベストセラー作家を除き、

仮に直木賞をとっても5万部がせいぜいで、翌年はもっと部数は減るらしく。
年に長編小説を1本か2本かけたとしても、印税収入は数百万円だから、
あまり平均的なサラリーマンと収入は変わらないとの話にびっくりでした。
作家より編集者のほうが収入がはるかに高いなんて、なんか・・・・不思議。

そして、相棒の柳下毅一郎氏が登場し、トークイベント開始。
「あんにょん由美香」を観たばかりだったので、「あ〜。柳下さんだ〜。」と!
町山さんは、ポッドキャストでしゃべっているのと同様に

ハイテンションでしゃべりまくり!
そこに、柳下さんが落ち着いたかんじであいのてをいれるのが、

うまくかみ合っていました。


◆アメリカ映画特電:お勧め新作紹介◆

 悒屮襦璽痢戞BRUNO) 
◆悒供Ε魯鵐哀ーバー』(THE HANGOVER)
ちょうどひどい二日酔いだったので、なんだかシンクロ。
バチェラーパーティーでさんざんよっぱらった男どもが翌日目が覚めたら、

大変なことに・・・。というようなコメディ映画なようですが、公開が待遠しい!

ところで、男性ってどうして「チ○コ」とか「ウ○コ」という言葉が

好きなんですかね(笑)
小学生の時から大の大人になってもずっと同じじゃない?七不思議のひとつであります。
今回、町山さんもハイテンションで「チ○コ」を連発しており、なんだか笑えました


◆アメリカ映画特電:トラウマ映画紹介◆

実際に映像を見ながら、柳下さんと町山さんのトラウマ映画を解説してくれました。
中には海賊版でしか手に入らない貴重な作品もあり・・・。

〔下さんのトラウマ映画:『恋人たちの曲/悲愴』(THE MUSIC LOVERS)
ケン・ラッセル監督のチャイコフスキーの自伝的映画。
彼自身がゲイだったため、愛してもらえず気が狂ってしまった奥さんが

精神病院にはいったり、チャイコフスキー自身も自ら生水を飲み、コレラに罹り、
熱湯風呂にいれられ死んでしまうという最期をとげる。
どこまで史実に基づいているのかわからないけれど、
チャイコフスキーの音楽が好きだからという理由でうっかりみてしまうと

後悔するはめになるそう(笑)

¬下さんのトラウマ映画:『早春』(Deep End)
15歳の少年が年上の女性に初めての恋をし、その想いがだんだんと異常な方向に・・・。
彼女の等身大の立て看板(?)を持って帰り、

その看板とプールの中で抱擁を交わすというシーン。
映像は美しいのだけれど、かなりショッキング!
主演の少年は当時人気者でいわゆるアイドル映画として撮られたらしいのだけれど、
アイドル映画の域を超えているよ!
私も、子供の頃に見ていたら、おそらくトラウマになっている映画でした・・・。

この作品を撮ったイェジー・スコリモフスキ監督って、

俳優としての活躍が最近は多いらしく、記憶の新しいところでは

「イースタン・プロミス」でナオミ・ワッツの伯父さん役をしていた人。
と思いきや、17年ぶりに映画を撮り、昨年のTIFFで話題になった

「アンナと過ごした4日間」の監督でもある。
映画祭では見逃したけれど、10月に公開がきまったようなので、みなきゃ!

D山さんのトラウマ映画:『ヤコペッティの大残酷』 (Mondo Candido)
純朴な青年が、世界を旅をし、さまざまな現実の残酷さを目にする・・・・。
これもへんてこりんな映画だったな〜!スペインの宗教裁判での拷問シーンなども、
なんだか楽しげなミュージカルシーンになってるし・・・。
当時、「世界残酷物語」などが大好きだった町山さんが、

「いったい、どれほど残酷なんだろう〜!」
と胸躍らせて観たものの、全然残酷ではなかったというのがトラウマだって(笑)


◆吉田豪氏、映画秘宝 田野辺氏、登場◆

よく知らなかったのだけれど、吉田氏はかなり有名なプロインタビュアーなんですね。
今映画界を揺るがす『くらたま事件』の内情(?)や、
絶対メディアには書けない芸能ネタを披露してくれ、面白かった〜!!
「絶対ネットにかきこんじゃだめだよ!」と再三念を押されましたが、
念を押されてなくても、凄すぎて書けませぬ〜。


◆アメリカ映画特電:旧作紹介◆

『永遠の愛に生きて』(Shadowlands)
ここから、さらに町山さんの熱をおびたお話を聞けました。
アンソニー・ホプキンス主演映画で、作家でかつ大学教授である主人公の男が、
ある女性と知り合って、とまどいながらも恋におちるという話だそうですが、
名優といわれているアンソニー・ホプキンスは、実は同じような役しか演じていないそう。
「日の名残り」もそうでしたが、自分の世界を頑なに守って

ある程度まで年を重ねてきた男が、ある時、その世界観を打ち破るような女性と出会い、ショックを受け、変化していく役ばかりだと。「羊たちの沈黙」も然り。
このお話は、ポッドキャストで配信されると思うので、興味ある方は是非〜!
自分でもかなり理解しているつもりでも、
町山さんの解説を聴くとさらに新しい視点から見られて、

より深く映画を楽しめるんですよね。


◆平山夢明氏登場◆

町山さんをして「平山さんが登場したら全部もっていかれるからな〜」と言わしめたお方。
ホラー作家であり、映画評論もし、映画監督もされるらしい。
精悍の体つきのかっこよいおじさまでした!
平山さんのトークも、めちゃくちゃ面白くて終始笑いっぱなし〜。

講談社の100周年記念で作品を書くということででる取材費で、

この秋にアメリカに行くそう。
その行き先というのが、「KKKの街」と「死体農場」だと(笑)
気の進まない町山さんを、通訳として強引に連れて行くらしい。
「死体農場」って、ケイ・スカーペッタシリーズでもありましたが、
死体をいろんな状態におき、その腐乱状況を記録するための施設で、
これにより、死体の腐乱状況で死後およそ何時間かわかるように研究をしているらしく。
平山さんはそこにいって、体を緑色に塗ってゾンビに変装し、

死体と並んでみたいと・・・・。
こういうお話を子供のように嬉しそうにハイテンションでしゃべりまくっていました。
お二人の珍道中の話も聴いてみたい、というか、むしろ同行したい!
・・・しかし、どんな小説ができるのでしょう・・・

とまあ、パイプ椅子だったので、お尻が痛くなりつつも、非常に楽しい時間でした!
また機会があったら、逃さずいきたいですね〜

Universal Studios Japan @大阪

大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ってきました〜! 4年ぶりかな。

『マジカル スターライト パレード』
スヌーピーやハローキティなどの人気キャラクターはもちろん、
「アラジンと魔法のランプ」「シンデレラ」「不思議の国のアリス」などの物語をテーマにした
37台ものフロートが登場! そのどれもイルミネーションが素晴らしく美しかった〜!
USJの今までのショーの中で最高だと思う。

 
  

後は、『ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド』
座席の頭部にあたるスピーカーから流れる音楽を聴きながらジェットコースターなんて?
となめていました。が。
なかなかどうして!めちゃめちゃ楽しい〜♪
ドリカムの「大阪LOVER」を聴きつつ、下界に広がるライトアップされたパーク。
しかもアップダウンがかなり激しいので、スリルいっぱいでハイテンションになります!

他にも「スパイダーマン」「ウォーターワールド」「ウィケッド」などの人気アトラクションは押さえつつ、
天気にも恵まれ、満喫いたしました〜。

夜は、大阪の友達とひさびさに野田で飲み。
普通の居酒屋なのに、はもと梅の冷製カッペリーニなんてメニューがあり、またこれが美味!
大阪の食はいいな〜、やっぱ。
みんな、久しぶりなのに、ブランクなどないかのように話せるのは不思議。
楽しすぎてやはり深酒の夜〜。

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