好き度:★★★☆☆「The Reader」
1958年のドイツ、15歳のマイケル(デビッィド・クロス)は
21歳も年上のハンナ(ケイト・ウィンスレット)に恋をし、
やがて、ハンナはマイケルに本の朗読を頼むようになり、愛を深めていった。
ある日、彼女は突然マイケルの前から姿を消し、数年後、
大学生になったマイケルは、意外な場所でハンナと再会し、その過去を知ることになる・・・。
丁寧に撮られた上質な作品で、オスカーを受賞したケイト・ウィンスレットはもちろん、
役者陣の演技も素晴らしかったのだけれど・・・・。
いまいち私にとってはピンとこなかった作品でした。
やっぱりこういう哀しいラブストーリーは苦手なのだな。
マイケルの視点でずっと描かれるのだけれど、初めて恋をした女性がいきなり姿を消したら、
そんなに何年経ってもひきずるものですか〜?
誰にも心開けず、初めての結婚も失敗におわるほど・・・・?
ちゃんと、自分の気持ちを清算すればいいじゃんって思っちゃう。
法廷シーンもちょっと理解できなかったのだけれど。
ある秘密を隠したくて、自分がやってもいない罪を認めちゃうハンナの心。
これって、無期懲役刑を回避できたとしても、隠し通したい秘密なのかしら。
その秘密に気づき、もしかすると彼女を助けられたかもしれないのに、
マイケルは、彼女と対峙することを恐れ、面会に行けずに逃げ出しちゃったしね。
彼女の決めたことを覆すことはできなかったかもしれないけれど
対面して真意を聴くことができたなら状況は違ったかも・・・と考えずにはいられないの。
もう彼女に関わって傷つきたくない・・・。その個人的な想いのみではなく、
ハンナの犯した罪を許せない気持ちもあったと思うのだけれど、その部分の表現は弱かった。
だから、マイケルの煮え切らない態度がいまいち理由あるものとして響いてこなかったな。
何十年かぶりの切なく残酷な再会シーン。
ハンナがマイケルに抱きしめてもらいたかったのが痛いほどわかっただけに・・・・。
あれだけ時間をかけても、マイケルの傷は癒えなかったのね。
すれ違う二人の想いがはがゆい。
つまるところ、どんだけ、成長しない男や!と思ってしまう私はこの作品の理解が足りないのかも。
ってことで原作読んでみます!