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好きな映画を中心に日々感じたこと、あれこれ。
好き度:★★★★☆
「I'm Not There」
アメリカ音楽界の生きる伝説ボブ・ディランの半生を6人の俳優によって描く。
様々な人種、年齢、性別の6人が演じるということで、オムニバス形式かな?と思いましたが、
入れ替わり立ち代わり6人が現れる。それも、時系列順ではないし、
誰も自分を「ボブ・ディラン」と名乗らないので、最初はちょっと混乱しました。
これは各々がボブ・ディランの人格や魂を演じているそうで、史実もあれば、フィクションもあり。
確かに一人の人間であっても、多様な面をもちあわせているし、
ましてや時代と共に常に進化しつづけている伝説のような人物であればなおさら。
6つの人格がくるくると現れ、重なりあう・・・。
しゃかりきになってストーリーを追いかけ、分析しちゃうと楽しめないの。
「わけわかんなくて、退屈」というレビューも結構目にするし。
でも「わからないもの」という前提で、頭ではなく、感覚で見ていると、
次第にボブ・ディランという存在が浮かび上がってくるのだ。
もの凄く面白い構成だわ!!
これは本人が話しているインタビューで構成されるドキュメンタリー物よりも
ひょっとするとその人の本質をより深く描ける手法かも。
事実の羅列=真実ではないもの。
もちろん、監督自身が対象をより深く理解している必要があると思うけれども。
ジャック/ジョン(フォーク歌手後に牧師)・・・クリスチャン・ベール
ジュード(ロック・スター)・・・ケイト・ブランシェット
ウディ(放浪者)・・・マーカス・カール・フランクリン
ビリー(無法者)・・・リチャードギア
ロビー(俳優)・・・ヒース・レジャー
アーサー(詩人)・・・ベン・ウィショー
ケイト・ブランシェットは、本当になりきっていましたね〜。男にしかみえませぬ・・・。
しかも、フォークからロックにスタイルを変えて、ファンのブーイングをうけまくっても
自分の信念を曲げない姿は、とってもかっこよく、ロック・スターそのもの。
これでオスカー助演女優賞にノミネートってのは、納得。
あと、恋愛と結婚というプライベートなパートを演じたヒース・レジャーとシャルロット・ゲンズブールが
しっとりとした大人の雰囲気で凄く素敵だったやっぱり、死ぬのが早すぎよ、ヒース。
そして、バットマンことクリスチャン・ベールも、全然違う雰囲気でびっくり。
この人も化ける役者ですね。
ま。私は「knocking on heaven's door」のオリジナルが
ボブ・ディランだったことすら知らなかったので・・・(恥)
あまりこの映画の真の面白さを味わいきれていないかと思いますが、
それでも十分に楽しめ、全編に流れる彼の曲はあらためていい歌だと思います。
「私は、ひとりの他者である」というランボーの言葉が象徴的。
他人の尺度は必要ないし、興味もない。誰の代弁もしない。
カテゴライズされることに対して徹底的に抗う。
ただ、自分の中から湧き上がってくる想いに真摯に向かいあい、表現するだけ。
枠の中におさめようしても、とらえようとした瞬間に、もうそこに彼はいない。
「I'm not there.」
| CINEMA(ア行) | 12:38 | comments(4) | trackbacks(0) | ▲
好き度:★★★★★
「THE WORLD'S FASTEST INDIAN」
1960年代、ニュージーランドの小さな町で暮らす63歳のバート(アンソニー・ホプキンス)は、
愛車であるバイク、1920年型インディアン・スカウトを改造することが何より好き。
彼の長年の夢は、ライダーの聖地アメリカユタ州ボンヌヴィルで行われる
最速バイクレースに出場すること。
「夢は世界最速!」奇跡のような大記録に挑戦した実在の人物バート・マンローの物語。
台所もトイレもないガラクタばかりが積まれた質素なガレージで独り生活している初老の男。
バート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)は、
愛車のオートバイ「インディアン・スカウト」を1日中改造している。
収入は年金だけなので、その改良も手作りの鋳型でピストンをつくったり、
隣の家で借りた肉切り包丁でタイヤを削ったりして、独自の方法でお金はかけないのですよ。
彼が25年見続けている夢はただひとつ、愛車「インディアン」で世界最速記録をうちたてること!
そんな彼を、周りの人々は風変わりな人扱いしているのだけど、
隣の家に住む少年だけは、バートのことが大好きなの。この二人の会話がまたいいんだな〜。
「事故死が怖くない?」
「いいや 怖くないね。こういうマシンでスピードに挑むときは 5分が一生に勝る。
そう一生より…充実した5分間だ。
危険が人生に味をつけるんだ。リスクを恐れてはいかん。」
この当時、ニュージーランドからアメリカのユタ州ボンヌヴィルまで行くのって相当大変だったろうな。
爪に灯をともすような倹約生活をして、渡航費用もコツコツ貯めているけど、まだ全然足りない。
バートはため息まじりに呟く。
「ここだけの話、ボンヌヴィルは夢のままで終わるんじゃないかと思ってるよ。」
しかし、ここで狭心症の発作がバートを襲う。ドクターストップがかかった彼は、
自分の人生もそろそろ終わりに近づいてきていることを悟り、一念発起!
全財産をはたいてボンヌヴィルに行くことを決意する。
旅立ちの時の少年の台詞がまが泣かせるのよ。
「みんな、失敗すると思ってるよ、僕以外はね!」
そうして、バートのボンヌヴィルへの旅が始まる。老人のロードムービーってだけで楽しい
お金が足りないため、コックとして船に乗せてもらい、ようやくたどりついたのはロサンゼルス。
ニュージーランドののんびりした片田舎から出てきて、常にマイペースなこの爺ちゃんは
次から次へとこれでもか〜というぐらいトラブルに見舞われる(笑)
でも、バートって、とっても人なつっこくて、困ったときは気兼ねもせずに他人に助けを乞う。
そして、彼と出会う人は不思議とみんな助けてあげちゃうのですよ。
普通、絶好のカモとしてお金取られたり、ボコボコにされたりしちゃいそうなものなんですが(笑)
出会う人があまりにいい人ぞろいで、「うそ臭い・・・」と下手したら思っちゃう展開なんだけれど
名優アンソニー・ホプキンスが、そんな愛すべきキャラを軽やかに演じていて、説得力あるの。
(あのレクター博士の面影はみじんも感じませぬ・・・)
あんなに屈託のない無邪気な人に、てらいもなくポンと懐に飛び込まれたら、
なるほど、誰でもうけとめてあげたくなるんじゃないかなと思えてしまう。
そうして、やっとたどりついたボンヌヴィル。
地平線まで延々と広がる塩平原は、神々しく白く輝く、まさにライダーにとっての「聖地」。
その地に立ち、言葉にできない感動に震えるバートの表情が、なんともいえず素晴らしい(涙)
世界最速を競うレースには、ピカピカで最新のマシンが勢ぞろい。
そんななか、バートのインディアンは1920年代の骨董品みたいなバイク。
しかも、節約のために、バートの手作りパーツ満載だし・・・・(笑)
「マシンも人もポンコツだ」とバカにしていた周りの人も、
25年来の夢をかなえようとするバートの一生懸命さと憎めないキャラに次第にほだされ、
最後には、みんな彼を応援していくくだりにも涙、涙・・・。
そして、夢にまでみた晴れの舞台で、「インディアン」と共に爆走する姿は、最高にかっこいい!
たまんないくらいのスピード感です!
実際のバート・マンロー氏↓
彼が1967年につくった1000cc以下の流線型バイクでの記録時速295.44キロ(!!!)は
いまだに破られていないそう。
「頑張れば、必ず夢はかなう」って真実じゃないと思う。
夢を実現できる人ってほんの一握り。
けれど、何かを追って一生懸命になった経験のある人は、
バートと共に一喜一憂して、その想いの強さに間違いなく胸が熱くなる。
そして、また、頑張ってみようかな・・・と思うのだ。
「夢を追わない人間は、野菜とおなじだ」(笑)
| CINEMA(サ行) | 12:45 | comments(0) | trackbacks(0) | ▲
好き度:★★★★☆
「QUANTUM OF SOLACE」
愛する女性ヴェスパーに死なれてしまったジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は
彼女の裏に存在していた組織を追う・・・。
前作「カジノ・ロワイヤル」の続編。
開始早々、派手なカーアクションが始まり、テンションあがりましたよ〜!
イタリア、ハイチ、オーストリア、ボリビアと、世界各地で繰り広げられるアクションは
肉弾戦、水上戦、空中戦となんでもあり〜!
前作と同様に、ダニエル・クレイグは体を張っていて迫力満点。
ほとんどスタントダブルを使ってないそうですね。
傷つきながら、生身のボンドが戦っているさまが、SO COOL文句なく楽しめます♪
今回、Mの命令にも従わず、かなり強引に捜査を進めるボンド。行く先々で人が死ぬのだよね〜。
愛する女性を失ったその復讐をするために暴走しはじめたとMI6に判断され、孤立無援となる。
しかし、あくまでもクールに黙々とターゲットに迫り任務を遂行しようとする彼はかっこよすぎ。
確かに今回のボンドは、簡単に殺しすぎのような・・・スマートではない。
でも、それは怒りに任せてということではないように思えました。
まだ、スパイとしての経験が浅いから、敵にもおいこまれやすく、手加減もできない故なのかなと。
復讐というだけなら、ドミニクも、ヴェスパーの元彼もきっと殺しているだろうし。
そして、今回の悪役ドミニク・グリーン役のマチュー・アマルリックは、
目だけで狂気を表現できる俳優さんですね〜。さすが「潜水服」の人!
爬虫類的な冷血さと執念深さを感じさせる演技はさすがです!
エコロジー・ビジネスをかくれみののして資金を集め、南米の天然資源の利権にむらがる
先進諸国をも手玉にとる組織というのは、現実でもありそうな話。
悪人と交渉したくないが、もはや、ビジネスパートナーとして組むのは悪人しかいないって
政府要人の言葉はなかなか含蓄がありましたね。
あと、Mとボンドの信頼関係の見せ方もよかったな〜。
ボンドの動きを抑えようとしつつも、最終的には上層部の意向に反して彼をかばう。
「彼は私の部下よ。私は彼を信じるわ。」の台詞はかっこよかった!
ラストのボンドとの会話も、多くを語らなくても通じあえる二人の関係性が表れていて素敵でした。
これまでの陽気でスマートでスタイリッシュなボンドのイメージとは異なるため、
賛否両論あるみたいですが、
私はダニエル・クレイグのボンドは、かっこよくて、クールで、たくましくて好き
愛する女性をなぜ失ったのか、その真実を知り、気持ちに区切りをつけた彼が、これから
どう007として成長していくのか、彼のボンドをまだまだ見たいな〜と思います。
そして、今回のボンドガール、復讐心を心に抱く勝気なカミーユ(オルガ・キュリレンコ)は、
「脱がない」「ボンドと寝ない」と異色な存在でしたが、野生の黒豹みたいなワイルドな美女
ぼろぼろになった黒いドレスを身にまとい、同じく黒のスーツに身を包んだボンドと二人、
砂漠を歩くシーンは、かっこよすぎでした!
| CINEMA(タ行) | 23:54 | comments(2) | trackbacks(1) | ▲
好き度:★★★★☆
「Odette Toulemonde」
オデット(カトリーヌ・フロ)は、昼はデパートの店員、夜はレヴューの羽飾りの内職をして、
女手ひとつで二人の子供を育ててきた未亡人。
日々の生活に追われた彼女の唯一の楽しみは、大好きな作家バルタザール
(アルベール・デュポンテル)のロマンス小説を読むこと。
ある時、批評家に酷評され、しかも、その批評家と自分の妻が浮気をしていることを知った
バルタザールは自殺未遂をおこすが、その時に、オデットがくれたファンレターに目がとまり・・・・。
現実を忘れてしまうくらい、本が垣間見せてくれる世界に没頭したことのある経験のある人は、
オデットの気持ちがわかるんじゃないかな。
書いた本人に会いたくてサイン会に赴く途中で、高揚する気持ちを抑えきれずに
ふわりふわりと地上からオデットが浮かび上がってしまうシーンは、思わず微笑んでしまう
心優しく美容師として働いているゲイの長男。無愛想で現在無職の長女。
二人の子供を一生懸命育てているなか、つらくてたまらない時には、バルタザールの小説に
救われてきたんだよね。イメージとしては、ハーレクイーンロマンスなのかしら?
しかし、彼の小説はある批評家に酷評されてしまう。
彼の小説は「くだらないしろもの」で、「安っぽい人形集めが趣味」で、「夕陽の写真が、大好き」な
美容師や店員しか読まない・・と。
・・・・これにあてはまるのが、まさにオデットそのものなんだけど(笑)
自尊心がズタズタにされたバルタザールは、オデットが心を込めて書いたファンレターを読み、
心打たれて、藁にもすがる気持ちで彼女の家を訪ねてしまう。
夢にまでみたセレブな作家が、いきなり自分の家に転がり込んできたらそりゃびっくりしちゃう。
でも、驚きつつも何もきかずに自然に彼を受け入れてあげるオデットの包容力。
本当にオデットはかわいらしい〜!
大好きなジョセフィン・ベーカーの曲にあわせて踊りながら家事しちゃうところがとっても素敵。
色々厳しい現実もありながら、それでも前向きに、楽しそうに生きている彼女の姿に、
バルタザールは少しずつ癒されていき、自分の幸せについても考えなおすんだよね。
そして、バルタザールを迎えにきた妻と、出版社の人を前にしたオデットの台詞には思わず涙・・・。
ちゃんと彼をもとの生活に戻してあげようとポンと背中をおしてあげるんだよなあ。
ここは、年季のはいった大人の女しかいえない台詞なんですよ。
決してピカピカの美男美女の組み合わせではない、ちょっと人生に疲れたくたびれた大人同士の
ラブストーリー、でも、そこには夢もちゃんとあるところが好き
| CINEMA(タ行) | 13:21 | comments(0) | trackbacks(0) | ▲
| CINEMA(その他) | 00:58 | comments(2) | trackbacks(0) | ▲
| CINEMA(サ行) | 23:34 | comments(0) | trackbacks(0) | ▲
好き度:★★★★☆
「WALL・E」
荒廃しきった29世紀の地球で、孤独にゴミを片付けるロポット、ウォーリー。
ウォーリーは、目の前に突然、現れた美しい最先端のロポット、イヴに一目惚れ・・・。
2009年映画始めはコレ
恥ずかしながらピクサー映画はあんまり見ていないのですが、
「これ?実写だっけ?」と思うくらいのアニメーションのクオリティの高さにびっくりです。
なんというウォーリーの愛らしさ!無機質な造形なのに、これだけ感情表現が豊かで、
身もだえするほど愛嬌があるのは何故なの〜
ウォーリーは、700年もの間、ず〜っとひとりぼっちで、人間たちが捨てていったゴミを
せっせとせっせと片付けていて。
しかも、おもちゃや、ZIPPOのライターや、カセットテープや、電球やらをゴミとは区別して、
宝物のようにコレクションしちゃってる。
黙々と働いた後には、家に帰り、キャタピラを脱いで(笑)
くつろぎながらビデオを見るのが唯一の楽しみ。
それは遠い昔のミュージカル映画「ハロー・ドーリー!」
(未見ですが、ジーン・ケリー監督の1969年の作品なんですね。)
「Put On Your Sunday Clothes」って思わず踊りだしたくなるようないい曲!
タイヤホイールを帽子にみたてて、ステップを踏んでみたり、
映画の主人公のように、いつの日か好きな相手とそっと手をつなぐことを夢見ている・・・・。
もうこのつかみで、メロメロですわ・・・。私でよければ、手、つなぐよ?・・・みたいな
そんなウォーリーの目の前に突如現れるのが最先端の美しいロポット「イヴ」。
いわゆるツンデレ系美女?に恋しちゃうウォーリーがまたいじらしく・・・。
最先端のファッションに身を包んだ、美しく気高い高嶺の花に、
みばえはしないし、ドジだけれど、純粋でまっすぐに気持ちをぶつける心優しい男の子の図。
ありがちなロマコメみたいだけれど、これがロポット同士だと新鮮!
イヴが静止していた間に、ウォーリーがアメニモ、カゼニモ、カミナリニモマケズ
ずっとイヴに寄り添っていた様子を、セキュリティ・カメラに記録されていたデータを見て
彼女が後から知るってところは、にくいくらい上手い〜。そりゃ、ほだされますわね。
心が通い合った二人の宇宙遊泳のシーンは、どんなラブストーリー物よりも、
ロマンチックで美しくて、泣けちゃうくらい胸に響きます。
宇宙船のシーン以降、人間がからんでからはちょっと強引に物語を進めすぎのような気もしましたが、
「2001年宇宙の旅」のオマージュのような艦長vsオートの小競り合いは楽しかった
ちなみに、宇宙船の館内放送の声は、シガニー・ウィーバーなのだけれど、
「エイリアン」の中に登場するものとまったく同じようにやっているそう。気づかなかった・・・。
そして、ラストシーン。
「え?あなたが泣く?」と軽くひかれましたが、な、泣くよね?
それまでのウォーリーの思いを思うと、こみあげますよ〜
映画で流れたサッチモの名曲「La vie en Rose」 もしみじみ〜。
ウォーリーのイヴに対する恋心のようですね
Give your heart and soul to me
And life will always be la vie en rose・・・
優しい余韻と、「ウォ〜リィ~」という響きがいつまでも心地よく残る映画です
| CINEMA(ア行) | 20:42 | comments(4) | trackbacks(2) | ▲
好き度:★★★★☆
「LARS AND THE REAL GIRL」
優しくて純粋で人一倍シャイな青年、ラース(ライアン・ゴズリング)が恋をしたのは、
リアルドールのビアンカだった・・・・。
寒さが身にしみる日には、こんなハートフルな物語が、心に効くよね〜。ほっこり
大切な人だからこそ、時間をかけてそっと見守ってあげる・・・・。
いきなり、身近な人から「僕の彼女なんだ〜!」と紹介された人が
リアルドールだったらドン引きだよね。
「頭、おかしくなったんじゃないの?」と距離をおいてしまうのが、普通。
とりみだす兄ガス(ポール・シュナイダー)を、落ち着かせ、とにかく騒がずに冷静に対応しようとする
兄嫁カリン(エミリー・モーティマー)が素敵だったな。
しばらくラースの妄想につきあうようにとの医者のアドバイスに従い、
戸惑いながらも、兄夫婦や町の人々が、ビアンカを生身の女性として扱う姿が、
時にはユーモラスで、でも、あったかくて、そのやさしさがじんわりじんわり、心に染みる・・・。
人とのコミュニケーションも、スキンシップも苦手なラースが、
余計なことを一切しゃべらない従順な(?)ビアンカに惹かれたのも無理ないかも。
でも、街の人々が、ビアンカの髪を切ってあげたり、ボランティアの仕事を頼んだり、
パーティーに呼んだり、彼女を街の人が受け入れてあげるにつれ、
ラースも必然的に人々と関わっていくことになり、彼自身が少しずつ変わっていくのだ。
ビアンカが自分と約束していたはずなのに、近所の集まりに顔をだすと知って、
初めてイライラとするラース。
そんな彼に、近所のご婦人が
「彼女には彼女の生活があるの! そんなこと言うなんてうちの主人みたいだわ!」と
ばしっと怒り、ビアンカを連れていっちゃうところは笑ったな〜
危篤であるビアンカを心配げに待つラースを、
おばさんたちがそっと編み物をしながら、ずっとそばに寄り添ってあげるところもあったかい。
ゆっくり時間をかけてみんなに見守られて、ラースは幸せよね。
こんなに、優しく周りの人に包まれたなら、実感できるもの。
自分はちゃんと愛されているんだって。そして、人の体温ってとってもあったかいんだってことを。
こうして、ラースは少しずつ成長していく。このゆったりしたテンポがいいね。
ラースが、ボーリング場で生き生きと楽しんでいる同僚のマーゴを見て心が躍ったり、
彼女と握手をして、「あ。触っても嫌じゃない・・・。」と初めての感覚に驚いているさまは
なんだか泣けました・・・・。
手をつないで、そのあったかさを感じよう。
隣にいる人と、会話をして、時には喧嘩して、仲直りして、
そして、また並んで歩いていけるのって、なんて素敵なことなんだろう!
| CINEMA(ラ行) | 23:27 | comments(2) | trackbacks(2) | ▲
昨年に観た映画のレビューがまだ書ききれていないです〜
とりあえず、今年みたい映画を忘れないうちに羅列。
オスカー候補作となりそうなのは、やっぱり観てみたいですね〜。
「007 慰めの報酬」
前作の「カジノ・ロワイヤル」がとても面白く、その1時間後からスタートするとあっては
見ないわけにはいかないでしょう〜。「潜水服」のマチュー・アマルリックの
悪役ぶりも楽しみです・・・♪
「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
公開にあわせてブラピ&アンジーが来日する、ジャパン・プレミアを狙っていますの。
老人として生まれてどんどん若返っていくブラピとのロマンスなんて、うっとり♪
相手役はケイト・ブランシェット。
「グラン・トリノ」
クリント・イーストウッド監督主演作品。見なきゃ。見なきゃ。
「ザ・レスラー」
ヴェネツィア映画祭金獅子賞受賞。ミッキー・ロークが復活したと聞いて、なんだか嬉しい。
「MILK」
ガス・ヴァン・サント監督、ショーン・ペン主演。
ゲイを公言して初めて議員として当選したハーヴェイ・ミルク氏の伝記映画。
オスカー候補作ではありますが、テーマが同性愛者の解放なだけに受賞できるか微妙らしい。
「スラムドッグ$ミリオネア」
ダニー・ボイル監督作品。これも前評判が高いので気になってます。
「シネクドキ、ニューヨーク」
「エターナル・サンシャイン」脚本家チャーリー・カウフマン初監督作品ってことで注目。
主演はフィリップ・シーモア・ホフマン。舞台監督役だって。
「LET THE RIGHT ONE IN」
人間の少年とヴァンパイアの少女のラブストーリー。日本公開未定だけど、見たい!
「ハッピー・ゴー・ラッキー」
東京国際映画祭でチケットとれず(涙)。マイケル・リー監督。
日本公開は未定だけれど、なんらかの賞をとったら公開するかな〜と期待!
「悲夢」
キム・ギドク監督&オダギリジョー主演。悲恋物。
「映画は映画だ」
暴力的で相手役を病院送りにする「映画スター」と俳優の夢を捨てきれない「ヤクザ」。
映画愛&男のいきざまの組み合わせときたら、完全に好みなんです〜。
「少年メリケンサック」
クドカン監督&宮崎あおい主演。
「ララピポ」
予告編が面白そうだった。「パコ」の中島監督が脚本。
「ドロップ」
品川ヒロシ原作・脚本・監督。波岡君が重要な役で出るみたいだから必見♪
「DEAR DOCTOR」
「ゆれる」西川監督の新作。鶴瓶主演。地域医療に携わる医者の心の闇。
こうしてざっと書くだけでも、今年も豊作なんじゃないかしらん?ワクワク
| CINEMA(その他) | 00:28 | comments(6) | trackbacks(0) | ▲
| CINEMA(タ行) | 21:19 | comments(2) | trackbacks(3) | ▲
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