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My Best Movies of 2012(新作編)

2012年新作鑑賞本数は211本(劇場公開作品:168本, 映画祭&特集上映作品:43本)。 
今年は新作は減らそうと思ったのに、結局昨年より増えてしまいました・・・。
(いろんな情報がはいってくるからいかんのや・・・。)
さらに旧作鑑賞数も昨年より増えまして、これが傑作揃いだったので、
新作編とは別に後日、旧作べスト作品を挙げたいと思います!

さて、マイベスト10(新作編)です。(10位は同点2本なので合計11本)。
基本は1本の映画に様々な意見があって当然と思うほうなのですが
それでも目の前で他人がけなしたら、
心穏やかではいられないくらい好きな作品はどれかという基準で選択しました。
よって、下記の作品に対する批判に対しては不寛容です、私(笑)。


 1. 裏切りのサーカス(TINKER TAILOR SOLDIER SPY) トーマス・アルフレッドソン監督

   

007みたいに派手なスパイ映画じゃないですが、
じわりと詰められ気づけば圧巻のチェックメイト!
スパイを演じるキャストが、皆惚れ惚れとするくらいかっこよかったです。
彼らの視線の交錯は、台詞の空白を補って余りあるほどエモーショナルで
遠くから見つめるだけの己がもどかしくなるほど。
女がちょっと立ち入ることはできない男たちのドラマって、好きなんですよね。
そして、忠誠のために大切なものを切り捨て失った孤独な男たちの涙の色っぽさときたら!
LA MERが流れるラストシークエンスの美しさは今年最高じゃないでしょうか。
完 璧 で す !!

 2. きっとここが帰る場所(THIS MUST BE THE PLACE) パオロ・ソレンティーノ監督

   

誰もが喪失や後悔を抱え、帰らせてもらえる場所に気づきに大人になる。
どこか奇妙なトーンなんですが、
世界は美しいもので満ちていることを改めて信じたくなる、そんな映画でした。
白塗りメイクで泣き笑いの表情を貼り付けた大人になりきれない
中年ロッカーを演じるショーン・ペンの巧さ!
亡くなった父(なぜかナチハンター!)の人生を辿る旅の過程で
出会う人達との会話が素敵に可笑しかったです。
ふわふわ漂い優しい目線のようなカメラワークも好きでした。

 3. 預言者(UN PROPHETE) ジャック・オディアール監督

   

天涯孤独な青年が刑務所内で、知恵を 度胸を 仲間を 我が物にし
徐々に精悍な顔つきに変わっていくさまに圧倒されました。
凄惨なシーンがあるにもかかわらずそれが清々しかったり、
青年の成長に反比例してマフィアのボスが萎んでいく対比も面白かったですねぇ。
今後の彼の前にも預言者は現れ、今度はマクベスのように苦しむのかもと
想像できる余白も含めて素晴らしかったです。

4. この空の花−長岡花火物語 大林宣彦監督


日本人よ、今見るべき映画はこれだ!
全ての爆弾を花火に変えよう。戦争にはまだ間に合う。
時間も空間も手法も自由自在に枠を超えているその表現は「狂ってる!」と思うのに
怒涛の如く伝わってくる思いはとてもストレートに心に響きました。
ずっと忘れないと思います。
一輪車のわっか。花火の輪。平和への祈りと未来への希望でつなぐ円環。
天災や人災で幾度傷ついても途切れることなく、途切れさせることなく。

 5. テトロ 過去を殺した男(Tetro) フランシス・フォード・コッポラ監督


3人の心象が鮮やかに映しだされる、陰影が美しい白黒の世界に魅せられました。
光の呪縛から解き放たれ、止まっていた時間が動きだすラストの幸せな余韻!
その余韻にずっと浸っていたくなる、こんな映画にはそう出会えないと思います。

 6. 戦火の馬(War Horse) スティーブン・スピルバーグ監督


ザ・画力!とても美しい映画でした。
ジョーイが草原を、森の中を、砲弾を飛び交う中を
人間の営みを気にもかけずに疾走していくワンシーン、ワンシーンが全て素晴らしく
生命の躍動そのものの美しい姿が脳裏に焼きついて離れないんですよね。

 7. アニマル・キングダム(Animal Kingdom) デヴィッド・ミショッド監督


直接的な言及はなくても過去まで透けて見える各人の人物描写の素晴らしさで
一気にひきこまれました。
逃れられない弱肉強食の力関係は
自我を封印していた少年をぐらぐら揺さぶり強引に変えていく。喰われないために。
複雑な感情と計算がいりまじるあの一見穏やかなあの抱擁は今年ベストハグ!

 8. 虹色ほたる〜永遠の夏休み〜 宇田銅之介監督


私もタイムスリップして、こんな古きよき田舎の夏休みを満喫したい!と思うほど
素敵だったのだけれど、単にノルタルジックな映画じゃなく。
夏祭りの疾走シーンから世界がぐんにゃり変容し、
物凄い勢いで加速し体ごと持っていかれる感覚が忘れ難いのです。
さらに、今年一番のロマンチック映画だったりもしたなぁ。
眩いほどの光の洪水と握った手のぬくもり。

 9. フィッシュ・タンク(FISH TANK) アンドレア・アーノルド監督


特集上映「世界三大映画祭週間2012」で鑑賞。

半ば育児放棄な奔放な母親に育てられ、どこにも居場所がなく、鬱屈とした怒りをもてあました
少女ミアを演じたケイティ・ジャービスが素晴らしかった!
もう見ていて痛々しくて息苦しくて・・・。
そこに初めて現れる自分を気にかけてくれる大人の男を登場させるのがずるい。
父性溢れる感じで、セクシーで、卑怯な男をM.ファスベンダーがけしからんほど好演。
そして傷つきながらも これじゃダメだと見切りをつけ、
水槽から飛び出そうとする少女のラストのダンス。
風船が辿りつくのはカリフォルニアの青空のように晴れやかな場所であってほしいと
心から願いたくなりました。

10.テイク・ディス・ワルツ(Take This Waltz)  サラ・ポーリー監督


ときめきがなくなった男と女の関係は持続できる?
ミシェルの心許なげに揺れる表情と緩い体のラインの破壊力よ!
隣に誰かいるからこそ、ちょっとしたずれで生じた隙間が身にこたえる時がある。
埋めようと手にいれたものも直ぐに色褪せる・・・。
ワルツを踊る相手を変えていってもぐるぐる回りながらきっと終わりがなく。
女性の心情をかなり逃げずに描いていたなぁと思いました。
(浮気相手が夫と比較してもそれほどいい男ではないところとかね。)
ラストの彼をはっきり映さなかったところが、なんともこたえました・・・。

10.ライク・サムワン・イン・ラブ(Like someone in love) アッバス・キアロスタミ監督


誰かとつながりたいという思いは、時に残酷で切なくて少し滑稽。
自分の思いだけで空回りし、相手に受け止めてもらえない一方通行の言葉たちが
閉ざされた空間で乱反射するものだから、
どちらに向うのか3人からずっと目が離せなかったです。
そして全力で集中して見ていたところに、ラストのあれですよ!寿命が縮まった!

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