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『コード』@フランス映画祭2009


好き度:★★★★☆
「LE CODE A CHANGE」
パリの街中に音楽があふれる音楽祭の日、
高級アパルトマンでの夕食会に集った10人の男女の群像劇。
ダニエル・トンプソン監督作品。

女弁護士マリー(カリン・ヴィアール)と失業中の夫ピョートル(ダニー・ブーン)。
マリーの同僚弁護士ルーカス(クリストファー・トンプソン)と主婦サラ(エマニュエル・セニエ)。
産婦人科医メラニー(マリーナ・フォス)と夫のガン専門医アラン(パトリック・ブリュエル)。
マリーの妹ジュリエット(マリナ・ハンズ)と年が離れた恋人のイーワン(パトリック・シェネ)。
リフォーム業者でマリーの浮気相手ジャン・ルイ(ローラン・シュトッカー)。
フラメンコ講師のマニュエラ(ブランカ・リー)。

いわゆるアラフォー世代でリッチな階級の人々。
一見、和やかに会話と食事を楽しんでいるかのようにみえるのだけれど、
心のうちはパートナーに対する不満や、人生に対する悩みなどそれぞれが抱えていて・・・。

ちょっとビターであり、適度なユーモアを交えて、大人のストーリーがちゃんと描かれている
こういう作品は好み。

フランス映画祭2009では観客賞受賞。



本当に仲のよい友人たちが集まるホームパーティーならいざしらず、
仕事が全然違う人や初対面の人々が集まって食事というのは、なかなかくつろげないよね。



愛想をつかしかけているパートナーが場をわきまえないくだらない話をしていたり、
無神経に自分に恥をかかせたり、同席している浮気相手がこっそりプライベートメールを送ってきたり、
ニコニコ笑いながらも、心中穏やかでない状態が続くこういう食事会は、消化に悪そう・・・。
微妙な雰囲気のなかで、なんとか無事に食事を終わらせようとする大人達の会話は、
とっても滑稽で、見ているぶんには楽しいのだけれどね(笑)



マリーとジュリエットの父親は、夕食会に参加させてもらえない。
かつて、別の女性に走り、母親を捨てた父親を特にジュリエットは赦してないからなのだけれど、
彼女の恋人イーワンと父親が意気投合するシーンはおおいに笑ったな〜。
同世代の二人は煙草はパカパカ吸うし、音楽の好みは一緒だし、
おそらく、若い頃は女性にモテモテだったちょいワル親父。
スノッブな夕食会にはなじめない二人が懐かしい曲でダンスを踊りまくっている姿には爆笑。



物語がすすむにつれ、それぞれが抱えている事情が明らかになるのだけれど、
この夜がきっかけで、各人にちょっとした転機が訪れ、とりまく環境や人間関係が変化する。
そして、一年後の同じ日に再び夕食会が開かれることになるのだけれども。

題名「コード」は、アパルトマンの入り口に設定している暗証番号のことなんだけれど、
それぞれの人生における新しい扉をあけるコードでもあるんだよね。

印象的だったのはメラニーとアランのエピソード。
夕食会に向かう車の中、離婚をきりだしたいためイライラしながらメラニーは
「夕食会に行くのはやめて、二人でゆっくり食事をしない?」ってアランに言う。
一年後、やっぱり夕食会に向かう途中の車の中で、同じ台詞が繰り返される。
でも、全然意味が違うんだよね。
この一年でアランの自分に対する深い愛情をあらためて知ったメラニーの
表情が幸せそうでとっても美しいし。

そして、ジュリエットと父親の和解のシーン。
ジュリエットもかつて父親が感じたような思いを経験しているからこその和解というのが苦い。
今ならわかりあえると、ジュリエットと父親を二人きりにするイーワンがまた切ないの。
(やっぱり、娘ほど年の離れた奥さんを持つのっていろいろあるんだな。)

結局、誰もが何かを失って、別の大切な何かを手に入れる。
幸せの甘さと喪失の苦さ、そういうものを全部のみこんで人生は続いていく。

(でも、あんまり周りをみない猪突猛進型で、
夫の心変わりにもきづかない鈍感なマリーが唯一いいとこどりでした(笑) 
こういう人間が結局一番幸せになるのかな?シニカル。そして、ある意味真実かも。)

すべてがうまくいくハッピーエンドではないけれど、
なぜかすがすがしい気分になれる面白い映画でした。トレヴィアン〜

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Comment

Minitaさん、こんばんは。
こちらも楽しかったですよねー。
フランス人って、しょっちゅうホームパーティをするようで楽しそうだなーなんて思っていましたが、実際内心はいろいろなんだなぁって。
冒頭のメラニーのお祈りシーンは笑いつつも共感。
ダニエル・トンプソンの脚本って、フランス映画らしい、エスプリと大人感に満ちているから大好きですー。
熟年の女性監督が多数活躍し続けるフランスという国は改めて大人だなぁって思ったのでありました。

| かえる | 2009/03/27 12:42 AM |

>かえるさん

楽しかったですね〜!

メラニーのお祈りシーン(笑)
そんなに嫌ならでなきゃいいのに〜なんて思いますが
そうもいかないところが大人のおつきあい・・・。

>エスプリと大人感に満ちている
本当にそうですね。
邦画でこういう作品に出会えないのが残念です。
彼女の他の作品もチェックしたいなと思いました。
またお勧め作品があったら教えてくださいませ♪

| Minita | 2009/03/27 1:08 PM |

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