好き度:★★★☆☆アイルランド人のクリスはもとプロテニスプレーヤー。
今はイギリスの高級テニスクラブのコーチとして働いている毎日。
ある時金持ちの息子トムと知り合い、妹を紹介され、めでたくゴールイン。
彼は念願だったイギリスの上流社会の仲間入りを果たし、順風満帆の日々であったが、
トムの美しき婚約者ノラと出会い、その魅力の虜となった彼の運命はすこしずつ狂っていく。
男って、ああ、男って、男って・・・・(爆)
「奇跡のシンフォニー」でその吸い込まれるような哀愁漂う瞳が印象的だった
ジョナサンを見たくてレンタル。
逆玉の輿にのり、地位も富も名誉も手に入れた男が、
非常に官能的な女性に出会い、不倫生活にどっぷりはまる。
そして、愛人の妊娠。追い詰められた男は・・・・。
と、昼メロのようなストーリーなのですが、なんと、結構面白い!!
以前はとてもよく見ていたウッディ・アレン監督作品。
しかし、だんだん見なくなり調べてみたら「私の中のもうひとりの私」以来、みてない(汗)
この監督って好きな女性を出演させて、作品中で「美しい」と褒め称えまくるじゃないですか。
ミア・ファローとか、あんまり綺麗だと思えなかったんで、辟易気味だった記憶があります。
しかし、彼は創作意欲をかきたてられる新しいミューズを見つけたのですね。
男を狂わす女ノラを演じたスカーレット・ヨハンソン。
作品中の彼女の美しいこと、そしてエロいこと・・・(笑)
たとえばこれ↓
いまどき、雨にぬれて肌にぴったりはりつく白いシャツって・・・・。
そ、そんなベタな・・・とは思いますが
男性はひとたまりもない。うん、無理もない。
ウッディ・アレン監督、齢70にして、ますますパワフルなのですね。
ちょっと嬉しくなりました。
較べて、クリスの妻、クロエがなんと平凡で退屈な女に描かれていること・・・。
上品で従順で可愛い女性だと思うのですが、
ノラと較べると圧倒的に魅力に欠けるようにみえてしまう。
裕福で何不自由のない生活。
しかし、それを失うリスクがありながらもノラとの逢瀬はやめられない。
妻には愛があるが、愛人に対しては愛欲。
それは別物といってしまう。
愛人との生活を選べば?という友人のアドバイスには
・・・そんな簡単じゃない。金持ちは癖になるんだ。
なんとまあ。正直な男なのでしょう。
であれば、もう少しうまく立ち回ってもよいのにね・・・・。
結局、想像する方向に話はながれていくんだけれど、
追い詰められた彼が最終的にとった選択には驚きました。
人生のマッチポイント。
「ネットにボールがひっかかる。
ボールが向こうのコートに落ちれば、勝ち。
こちらのコートに落ちれば、負け。」
この言葉を暗示する指輪を投げるシーンは、目が覚めるようでした。
果たして、運は彼に味方したのか、否か。
行く先を観客の想像に任せて余韻を残すラスト。
ウッディ・アレン監督の「タロットカード殺人事件」も見てみたくなりました。